江戸川橋と飯田橋のほぼ中間地点にある居酒屋“藤昌”。
この地に開業し21年の歳月が経つと言うのは、この店のご主人、伊藤武男さん。
“藤昌”の料理に舌鼓を打ちつつ、藤昌の名前の由来などお聞きすると、
“藤”は伊藤さんの一字、“藤”から取り、
“昌”は、伊藤さんの奥さんの甥っ子の名前から取ったと。。。
「甥っ子さんのお名前?」と聞き返すと、開店半年前の某日、
伊藤さんの奥さんの甥っ子が交通事故で亡くなり、故人を偲んで一字を付けたと、伊藤さん。
当時、甥っ子さんは小学校1年生。
成績がよければ自転車を買って上げると約束、
学年で2番目の成績を取った甥っ子さんに約束どおり自転車をプレゼントしたその日に、
自転車に乗り、事故に遭う。
その日の辛い思いを忘れぬようにと“藤昌”となった。
ご主人の伊藤さん、板前修業は新橋から始まった。
3年間の修行を経、最初に持ったお店は日暮里。
このお店には芸能人も多く訪れたそうで、
時には楽屋にお弁当を届けることもあったとか。
その折の写真、「これ淡島千景さんと撮ったものです」と、そこには若々しい伊藤さんのお顔も写っていた。
この日暮里で15年の後、現在の地に移転し、早21年の歳月が経つという。
ご主人、伊藤さんのお名刺には「魚料理」「鍋料理」居酒屋 藤昌とある通り、
魚料理中心のお店であり、毎朝、伊藤さんが朝5時に築地で仕入れた旬の魚がメニューを飾る。
よってメニューは毎日、変わる。
「“旬の魚の一品”を召し上がって頂きたい」という伊藤さん。
お話しを伺った日は“きんきの煮付け”。
煮付けは自慢料理です、と言われる事だけあって下手な筆では表現が難しいほどの美味である。
常時、豚の角煮や豆腐料理も楽しめるが、仕上げは茶そばか稲庭うどんがテーブルを飾る。
また、食事をしながら、ご主人の奥さんと会話を楽しんでいると、
“これ、食べてみてください”、と思わぬ一品も。
雰囲気よし、味よし、気持ちを豊かにしてくれるお店、
それが“藤昌”である。
藤昌ファン倶楽部 酔鯨